★ライブラリ版 15,000円(税込、送料込)
図書館、大学、区民センターなど不特定多数の方に視聴いただく場合
<2010年トロント国際映画祭・観客賞・ドキュメンタリー賞受賞>
本作品はデヴィッド・スズキが、ブリティッシュコロンビア大学で行った最終講義「レガシー(遺産)」を軸に、70年余り人生における個人的体験や社会の移り変わりを振り返り、自分のルーツである日本の地を訪れる姿などを交えて、いま伝えたい重要なメッセージ「人間がすっかり使い果たしてしまいつつある自然と人間の関係を見直すこと」を届けるドキュメンタリー映画です。
人口問題や消費を大前提としたグローバル経済、進歩という名の科学と技術、人種差別と人権など現代に生きる私たちにとって深遠なメッセージを秘めています。
自然豊かな良き少年時代の体験、後に起こった第二次大戦と民族差別による強制収容、先住民の長老たちとの出会いと彼らからの学び、自らの体験から得た彼の示す人類が目指すべきビジョンは、英知と示唆に富んだ内容です。
**映画の原作となった、『いのちの中にある地球』もおすすめです!**
---キャスト・スタッフ---
■デヴィッド・スズキ 1936年カナダ生まれ。生物学者、環境運動家、ブリティッシュコロンビア大学名誉教授。 CBCテレビの長寿番組「ネイチャー・オブ・シングズ(The Nature of Things)」のパーソナリティーとして30年以上活躍。カナダを代表する環境団体。デヴィッド・スズキ・ファンデーションを設立。近代の科学的合理主義の限界を早くから指摘し、カナダ先住民の英知に環境問題解決のヒントを見出すなど、それまで白人科学者たちによって語られてきた環境学に、初めてマイノリティーの思想を取り入れた功績は計り知れない。
12歳の時に、環境サミット(1992年)で歴史的な演説をしたセヴァン・カリス=スズキは実の娘である
■ストゥーラ・グンナルソン監督 1951年アイスランド生まれ。7歳の時に両親とバンクーバー、ブリティッシュコロンビア州に移住。映画制作に興味を持ち、ブリティッシュコロンビア大学で映画と英文学の学士課程を修了。大学院在籍時にはカナダ学生映画祭とヨーロッパの学生映画祭で最高賞を獲得。長編ドキュメンタリー映画賞がアカデミー賞にノミネートされて以来、エミー賞、ジニー賞とジェミニ賞、グランプリイタリアを含む数々の賞を受賞。 『FORCE OF NATURE』は2010年トロント国際映画祭でピープルズチョイスドキュメンタリー賞を受賞した。
〜デヴィッド・スズキ氏からのメッセージ〜
子どもの頃、両親はいつもこう言ってたんだ。「デヴィッド、外へ行って遊びなさい。」雨が降っているからとブツブツいうと「かまわんから、レインコートを着て、隣のボビーを誘って外で遊びなさい。」しかたなくそうした。
水たまりや溝の中、森の近くで遊んだ。夕方5時半から6時くらいになると、勝手口があいて両親が夕飯のために僕らを大きな声で呼びつける。
1940年代は家が小さくて、みんな外で遊ぶしかなかったわけさ。それが私にとっては、自然を愛するようになった理由だ。
少年にとって自然は遊び場で、夢を見る場所でもあったからだ。今では遊べる溝も小川も森もすっかり減ってしまって、道路で車がスピードを出して行き交い、家も大きくなった。そしていまどきのカナダの子どもたちは、テレビやコンピューター、アイフォンの前で平均6時間過ごし、6分だけ外で過ごす。
若い人たちに伝えたいことは、外へ出てごらん、そこはずっと健康的で、もっと楽しいことがあって、いつも驚きがあるんだ、ということだ。・・・・ただ、愛する者を守るためにたたかっていくだけだよ。