日本にもこれから
セヴァンのような子供たちが
出てくることだろう。
それは、もしかしたら
この一冊の本からはじまるのかもしれない。(坂本龍一)
著者:
セヴァン・カリス=スズキ/編・訳:ナマケモノ倶楽部/発行:学陽書房
1992年6月。ブラジル、リオ・デ・ジャネイロ。環境と開発に関する国連会議(環境サミット)。ひとりの少女が壇上に立ち、集まった世界中の指導者たちを前に、語り始めた。
「どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください」
1992年6月11日、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで、国連の地球環境サミットが開かれました。
当時12歳だったカナダ人で日系4世、セヴァン・カリス・スズキという少女が子供代表としてスピーチをしました。
たった6分間の短いスピーチでしたが、このスピーチが世界各国から集まった政府のリーダーたちに衝撃を与え、多くの大人たちは流れる涙を拭おうともせずセヴァンを祝福し、ロシア前大統領のゴルバチョフ氏、アメリカの副大統領だったゴア氏もかけよって、サミットで一番のスピーチだったと褒め称えました。
スピーチはその後、「伝説のスピーチ」として世界中に紹介され、今日に至るまで環境運動の指南書となっています。
本書では、その伝説のスピーチの全内容と、セヴァンがサミットにでることになった経緯やその後、
日本の読者へのメッセージ、ROR JAPAN(日本に住む私たちが果たすべき環境への責任)などを収録しています。